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万年筆の原形は、中世ヨーロッパで広く使われていた羽ペン。この不便さを解消すべくペン先に耐摩耗金属を付け、インクを軸の中に貯えるなど様々な試みが行われた。
1809年にイギリスのフォルシュが、ペンを取り付けた金属パイプの軸にインクを貯え、それをバルブの開閉でペン先へ送り出す方式の筆記具を発明。これが万年筆の元祖といわれている。同年、イギリスのブラマーも鉄製パイプの中にインクを入れ、その先に短くカットした羽ペンを取り付けたものを作り、これをファウンテンペンと名付けた。
現在のような形になったのは、1884年にアメリカのウォーターマンが毛細管現象を利用して作ってから。日本では明治17年、横浜のバンダイン商会が米国からステログラフを輸入したのが最初。金ペンを最初に使ったのはアメリカ。インクに浸されないペン先として金が最上で、その先端にイリジウムを装着することによって書き味の円滑さに加え、永久的な使用に耐える理想のペン先が作られた。日本では、明治28年に丸善がウォーターマン社の金ペン付き万年筆を発売している。