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オフィス家具は、業界では一般的にオフィスで多用されているスチール家具を指す。単にスチールと呼ばれることも多い。スチール家具は、1910年(明治43年)頃、イギリスで製造され始めた。国内では大正時代に、軍艦や船舶用に作られ始めたのが最初のよう。
昭和初期ぐらいから、一般市場にもスチール家具が登場して普及し始めたが、第2次大戦中は鋼材が使えず休眠状態となった。戦後は生産が再び開始され、需要が拡大していった。昭和50年頃までは、スチール家具の需要はオフィス向け、いわゆる事務用がほとんどだったが、同48年のオイルショックの影響による不景気により需要が落ち込んだ。これにより、家庭市場への進出などへ力を入れだし、従来からあった学習机や手提げ金庫などを手がかりとして拡大し始めた。
また同時に、昭和50年からオフィスを統一した家具や備品で構成し、人間らしい居住空間にしようとする動きが各メーカーで始まり「オフィス・システム」が登場。そして昭和61年末に通産省が「ニューオフィス」の提言を発表、一挙にニューオフィス化が始まった。