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文具ミニミニ歴史館 〜業界商品の歴史を探る!〜

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のり

 のり(糊)を大別すると、①でんぷんのりに代表される固体のり②アラビアのりや合成のりの液体のり③水溶性の合成樹脂を特殊な薬剤で固めた固体のりの3つある。この中で最も古くから使われ、一般に親しまれてきたのがでんぷんのり。ごはんを原料にした姫のりは、すぐ腐ってしまうという欠点があったが、これに防腐剤を入れることで解決。事務用のりとして明治末期頃から急速に需要が伸びてきた。

 また腐らないのりを作り出したのは、明治29年の足立市兵衛(現在の不易糊工業)、明治32年の木内弥吉(現在のヤマト)。今も、のりというと東西のこの2大専門メーカーが市場をリードしている。 でんぷんのりは、工作用や、大口需要では工業用、幼稚園での貼り絵用などに使われてきた。水分を多く含み乾くとシワになる欠点があるが、価格が安く、明治以来広く愛用されてきた。

 事務用のりの主流になってきたのが合成のり。容器のキャップにスポンジを使っていて、直接塗れるので手を汚さず、接着力もよい。固形のりは接着時間が短く手を汚さないが、値段は高めだ。