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西洋では、1820年代までは印刷物は製本されずに発刊されていた。そこからは本屋など製本業者に個人が依頼して製本された。表紙には革が使われていたが、その後布が使われはじめ、19世紀末頃からは機械でくるむ方式が開発され、手綴じから機械綴じに代わっていった。
日本では、中国に起こった製本様式が奈良時代に伝わった。また「大和綴」(やまととじ)の方法が考案されて、平安時代に編集された「古今和歌集」にも使われている。洋式の製本技術が、国内に導入されたのは明治初期。洋紙の製法が伝わったのと相前後して、明治6年、大蔵省印刷局(当時の印書局)に講師を招き始まった。
こうした製本技術は、出版物など大量製本に採用されているが、現在は少数部数を製本する簡易製本機が、オフィスで需要が拡大している。