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マーキングペンは、第2次世界大戦後アメリカで開発され、これを内田洋行の故内田憲民社長が米国視察から持ち帰り、寺西化学工業がその依頼で製品化したのが始まり。「マジックインキ」の名で発売された製品は、速乾性油性インクを使っているため、一度書くと消えない、またプラスチックや金属、ガラスなどの不浸透面にも書けるなど、それまでの筆記具にない特長を持っていたため、急速に市場に受け入れられていった。マジックは今も油性マーキングペンの代名詞がわりに使われている。
その油性マーキングペンは、不浸透面に書ける反面、紙に書くと裏ぬけする、にじむ、黒以外の色が鮮やかにでない、キャップを取って放置すると、すぐ書けなくなる、などの欠点がある。これを改良すべく研究・開発が進められ、水性インクを使った「サインペン」が、昭和38年、大日本文具(現在のぺんてる)から発売された。これは、紙ににじまず、裏ぬけしない、キャップをしめ忘れても乾かない、細字に最適で筆記距離が長い、などの特長があり、日本よりアメリカで好評を博し世界中に広まった。