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ローマ時代、パピルス紙にインクで、日常的にメモをつけていたものが手帳のルーツと考えられている。現代のビジネスマンが持っているような日付つき手帳が出現したのは、1680年の日付がついているポケットブックスが始まりではないかと推測されている。
わが国では、古くより使われていた「草子」(冊子、草紙などとも書く)が、豊臣秀吉が行った検地の際には野帳が使われた。西洋では18世紀になると手帳が一般的に使われるようになる。この手帳を日本に伝えたのは、福沢諭吉が文久2年(1862年)にパリで購入したものだとされている。わが国で最初に作られた日付つきの手帳は、明治元年、政府の印刷局が製作した懐中手帳。軍人や巡査に配布された。
大正の初期になって横浜の文寿堂が「日本洋手帳開祖」と称して、民間で初めて名入り手帳を製造した。当時から手帳はPR用の贈答品であった。戦後、ダイアリー式手帳の需要も増え、やがて卓上ダイアリーなどもでき、ゴルフ手帳など専用手帳が各種登場する。