ホーム > オフマガ ニュース一覧 > セーラー万年筆、2013年までの中期経営計画を策定
セーラー万年筆は、2011年から2013年までの中期経営計画を策定。その概要を下記のとおり発表した。
1.中期経営計画の背景
当社を取り巻く環境は、雇用環境の悪化に加え、円高やデフレの進行などの懸念材料もあり、依然として市場規模の縮小傾向に底打ち感が見られないなど、厳しい状況にあります。また、当社中核事業である文具事業におきましては、金融危機による消費不況の環境下にあり、団塊世代の大量退職や消費者の生活防衛意識からくる消費支出抑制及び低価格志向が続いております。ロボット機器事業におきましては、経済環境を踏まえた企業の国内設備投資の抑制や海外生産シフトを含むアジア諸国での生産増加傾向などが重なり、当連結会計年度において営業利益を確保しましたが、当社グループでは3期連続で営業損失を計上するなど、依然厳しい経営環境下にあります。
こうした状況の中、当社は今期創業100周年であることを踏まえ、≪赤字脱却による黒字化の実現≫を必達目標として掲げ、抜本的に業績回復を図るため、新たな仕組みの構築と戦略策定を進めてまいります。2013年12月期には、売上高100億円、営業利益率5%と業績のV字回復を目指すことといたしました。そのための基本戦略である中期経営計画(2011年~2013年)を策定し、企業価値の一層の向上に努めてまいります。
2.中期経営計画の概要
(1)営業戦略の再構築と計画管理の強化による売上増
1)国内大型店への戦略的な当社商品群の投入
本年3月から5月にかけて主に関西圏で開業予定の大型百貨店に対して、各店の特性を反映した商品投入を行っていきます。また同時期関西圏、九州圏にてオープン予定の大型専門店に対しても、客層を考慮した商品投入を順次行って行く予定です。更に、各百貨店・専門店とも夏以後のオープン予定などの情報共有を行いながら、当社商品を積極的に投入していきます。
2)創業100周年記念商品の企画・販売
当社の創業100周年を記念し、1977年経済産業大臣指定伝統工芸品にも指定された有田焼を取り入れた有田焼文具セットなど100周年記念商品の企画が進行中です。
また、1976年に発売し記録的ヒット商品となったキャンディ万年筆の復刻版を製作し、100周年という節目に相応しい商品群を揃え、販売いたします。
3)有名ブランドとのコラボレーション商品の企画・開発
DAKS、マンハッタナーズ、その他有名ブランドとの共同企画・開発も進めてまいります。
4)廉価ボールペン分野の強化
油性ボールペンの使い勝手の良さと水性ボールペンの発色性の良さを併せ持つゲルインキボールペンについては、デザインを刷新し、全国の量販店を中心に販売網を強化することでその魅力について再アピールしていきます。光触媒ペンにおいては、世界初の抗ウイルス、抗菌ボールペンであるという希少価値を再認識し、様々なメディアを活用しての告知を強化することで、法人ギフト市場に加え、一般市場への販路も拡大いたします。また、セーラーらしさを発揮している多色ボールペン分野においても、書き味や使いやすさに加えて市場ニーズの高い細身の商品を展開いたします。
5)高価格ボールペン分野の強化
上記3)で掲載したコラボレーション商品の一部を中国、韓国、台湾のDAKS店舗に展開することで高価格商品の新たな販売先を確保していきます。また、発売以来好評を頂いておりますマイカルタや優美蒔絵商品などの新商品を投入してまいります。その他にも、有名ブランド商品とのコラボレーションボールペンの企画・展開を推進し、著名ブランドの知名度やその価値に見合うセーラーボールペンを順次発売してまいります。
(2)文具事業におけるコスト削減を徹底し、赤字脱却とV字回復を実現
各種販売経費の抜本的見直し、業務効率化による人件費の削減、管理費の圧縮、天応工場における材料費の削減、製造工程の改善による製造コストの圧縮を通じて、各種コストの削減を推進することで、現状の一部非効率的なオペレーションや業務フローを改善し、赤字脱却を目指します。
(3)文具事業の海外市場の深耕
1)北米
米国市場動向に詳しい新代理店を活用し、3年でアメリカ、カナダ全土での販売を本格化いたします。
2)ヨーロッパ
ロンドン支店を拠点に、イギリス、フランス、スペインなどにおいて商品展開を強化いたします。
3)中国
日本製商品を中国市場で展開してきた実績のある新代理店を活用し、百貨店等にセーラーショップを順次展開いたします。
4)中国を除くアジア諸国
有名ブランドとのコラボレーション商品を韓国、台湾などにおいて展開し、高価格商品市場への進出を推進してまいります。
(4)文具事業におけるEコマースの更なる強化
昨年11月に立ち上げましたセーラーショップは、以前から運営していた既存のEコマースサイトより高い閲覧率・成約率・収益率を記録し推移しています。セーラーショップのさらなる充実を図り、Eコマースの売上を拡大してまいります。
(5)ロボット事業の中国展開の強化
本年2月8日に≪産業用ロボットの中国生産開始に関するお知らせ≫で発表した通り、上海市の写楽精密機械有限公司において、ロボット機器事業部主力商品である取出機の本格生産を2011年7月より開始し、2013年には年間600台の生産を目指し、設備・人員の増強をしていきます。また、上記拠点の他に、中国国内にアフターサービス拠点を設立し、スピーディーな対応と修理・相談窓口を充実させることでアフターサービス体制の強化を図ります。
(6)文具・ロボット両分野での新規事業の立ち上げ
〔1〕文具事業部
既に開発を終え発売中の既存音声ペン・録音ペンシリーズの更なるコンテンツの充実や企画・開発、「どこでもシート」・「アドシート」の拡販、2011年1月19日に発表した≪株式会社フライトシステムコンサルティング社との業務提携及び共同開発≫に沿った「タッチde リモコン」、「おしゃべり写真サービス」の立ち上げなどを行います。また現在進行中の協業案件や異業種とのコラボレーションなどの企画も推進し、新たな収益源の構築を進めていきます。
〔2〕ロボット機器事業部
ガラス基盤の良好な物理特性を活かした超高音質・半永久保存可能なガラスディスクを製造・販売し、貴重なデータの半永久保存媒体としての利用、調整・検査用ディスクとしての利用、高音質音楽CDとしての利用を推進いたします。
以上6つの取り組みを通じて、2013年度には文具事業部において売上55億円、営業利益1.1億円、ロボット機器事業部において売上27億円、営業利益2.9億円、これら既存事業に加えて、新規事業部において売上18億円、営業利益1億円を目指していきます。
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