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ノートやファイルなど総合文具メーカーを目指す セーラー万年筆中島義雄社長インタビュー ① 
2010年07月26日

――音声ペン事業が好調な一方で、本来の柱である筆記具は、IT時代、出生率の低下といった社会背景により、市場全体が縮小し、厳しい状況が続いていますが。

 文具離れと言うより筆記具離れが著しく、今、筆記具でヒット商品を出していくのは容易なことではありません。しかし、そうしたなかでも、他社は注目すべきヒット商品を出している。なのにうちはヒット商品が出ていない。私は、ここ数年、セーラー万年筆は、新しく魅力的な筆記具の開発にちょっと力を抜いていたなと感じるんです。  

――新商品の開発に本気で取り組んでこなかったのは、どこに原因があったのでしょうか。

 いつの間にか考え方が固定化していた。とにかく市場を創出しよう、そのためには自社製品でなくても、仕入れ商品でもいいから、それを活用し、どんどん市場に出していくんだという空気がなかった。長い伝統、高い技術を持った自社工場で作る物に、こだわりがあリ過ぎたこともあるでしょう。確かに、そのメリットもあるのですが、新しい商品を世の中に投入するには、制約にもなる。だからそういう制約を一度外してみて、とにかく自由な発想で何か出来ないかと思っているんです。

――昨年12月に社長に選出され、今年3月に株主総会で正式に就任し、そのときかなり大胆な人事を発動されましたが。

 古くからいらっしゃる役員全員に異動していただき、すべて新しいメンバーにしました。古い方々のお知恵もありますが、新しい経営感覚で新時代のセーラー万年筆を切り開くという意味で、思い切って全員に変わってもらいました。経営の安定性という点から言えば、冒険ですが、実は社内にそれだけの人材が揃っていたということでもあるんです。私も就任して日が浅いので、決断を要しましたが、おひとりずつ話してみるとみんな分かっていただいて。それが3月ですから、まだ新体制になって4か月。新体制の力を発揮していくのはこれからだと思いますね。

――雑誌のインタビューなどで、筆記具だけでは不十分で今後は総合文具メーカー目指すだと話されていますが、そのことを踏まえた人事でもあるのですか。

ノートやファイルなど文具全般にわたって新商品を投入していきます。(以下、詳細は夏季特集号で)