ホーム > オフマガ ニュース一覧 > パイロットコーポレーション“文房具屋さんで購入できるホビー系画材”
㈱パイロットコーポレーションが、“文房具屋さんで購入できるホビー系画材”を切口にアートシリーズをスタートさせたのが2001年。固形ゲルの開発をきっかけに、「ゲルマーカー」「クロッキー」「ウォーターカラー」を発売した。
発売後、市場ニーズを汲み上げながら、固形ゲル芯をさらに改良し、2007年12月に誕生させたのが「クレオロール」。今ではホビー系画材として中心的な商品となっている。
クレオロールは、鮮やかな発色でなめらかな描き味が持ち味のゲルクレヨン。筆記時のカスが出にくく、軽い筆致でなめらかに描くことができる。ゲル芯はホルダーに収納されているため、折れにくく、通常のペンと同じように握ることが可能。カラーは一般色に加え、独自のメタリックカラーやラメ入りカラーなど合計40色。万年筆メーカーである同社にとって初めて“小さい子どもでも使える”を視野に入れた商品で、2008年には第2回キッズデザイン賞も受賞している。
担当する営業企画部筆記具企画グループの渡辺直美さんはこう話す。
「視野に入れても、商品開発する上では“大人も楽しめる”をコンセプトにし、あえて子ども用という認識しはしませんでした。クレヨンの独特な筆跡は大人にも好まれています。その大人たちが納得した商品は、自分の子どもにも買い与えてくれる。ですから、まずは、大人に気に入ってもらうために、芯が小さくなっても持ちにくくならない、替え芯があるなど、
使い勝手の良さを細部まで追及しました」
例えば現代の母親は、汚れに対してかなり敏感。そのため通常のクレヨンに使用されているワックスタイプではなく、ゲル芯を採用することで汚れが落としやすくし、手も汚れにくくさせた。
渡辺さんによると、芯のクオリティだけでなく、本体形状にもかなり苦労したのだと。
「ゲルマーカーは芯が短いのではという指摘もありましたので、クレオロールはとにかく沢山描けるように、芯を倍くらい長いものにしました。その長さの芯が樹脂成型部分の中で折れない、螺旋部分に引っからないよにすることに、一番苦労しました」
人気色はラメ系。市場調査の際には、主婦層からケース本体もラメにして欲しいという要望があるいう。
「手紙を書いた後に枠を付けるなど、デコレーションによく使われているようです。昨年はパステル系を追加しましたが、今後は、本格的に描こうとする方も満足させられるようなナチュラル色、緑ならより深い緑など自然に近い色を追加色としていけたらいいなと考えています」
同社はアートを幅広い層に楽しんでもらうために積極的にワークショップやコンテストを実施。今回で7回目を迎えたコンテストでは、「私の宝物」テーマに募集。2・3歳の子どもの作品を含め力溢れる素晴らしい作品が集まっている。