ホーム > オフマガ ニュース一覧 > この文具も凄い② 開発の陰に黒髪の淑女あり、サンスター文具の「うじゃうじゃシール」
IT化の進展によりコミュニケーション不足に陥っている会社も多いはず。目の前の同僚ともメールでやり取り。そんなノートークな職場にご提案するのが、サンスター文具の「うじゃうじゃシール」。
日頃会話のない同僚のパソコンに、貼り付ければ、あら不思議。「うわっ!」「ははは~」「こら、やったな(笑)」と明るい職場が蘇る。社内円満、会社繁栄、景気回復。惜しくもグッドデザイン賞にはノミネートされながったが、異常人気で、「うじゃうじゃシール2」の発売も決定。なので、ここはひとつ開発担当者にご登場いただいた。
――何はともかく、なぜ、こんなビューティの方が「うじゃうじゃシール」?
「うちの部署では、他社のキャラクター、『キティちゃん』『マイメロ』とかのクリアシールも扱っているのですが、これがかなり売れて、うちのオリジナルが負けていたんです。それでなんとかしよう、新たなターゲット層に向けたシールを開発しようとなり。いろいろ考えた結果、夏は虫のシールが売れるからそれでいこうと。でも、普通にカブトムシとかやっても、そんなに売れないだろうから、ちょっと気持ち悪い方向に」
――思い切って差別化してみましたか。
「差別化し過ぎました(笑)。ホントにOKがでるか、スゴく怖かったんですけど、やってみなさいということになり」
――懐の深い会社ですね。写真も撮って、台紙のアイデアも考えたそうで。
「写真は、上野の国立科学博物館に協力していただき、標本を一眼レフで撮りました。例えば、ハエなんかは、いろんな種類があるなか、良さそうな物を3種類選んで。パッケージの裏側にはその分類説明が書いてあるんです。
――勉強にもなる?
「はい。6月の展示会で発表して、その日のうちに完売。昆虫好き、気持ち悪い物好きの潜在ニーズの高さを知り、新たな市場を見つけたことで、気分は『ヨシヨシ、シメシメ』でしたね。11月に第二弾を発売することが決まり。けっこう調子にのって、更に気持ち悪さをアップさせられるものをということで『ゴキブリ』まで登場させてしまいました」
――では、その苦労話をどうぞ。
「博物館で4種類の標本選んだのですが、よりリアリティを出すために、ゴキブリホイホイで現物を捕まえ、その写真を使おうと思った。実際2匹捕まえたら、あまりにも気持ちが悪かったので断念です。夜遅くまでパソコンで、デザインしました。ゴキブリだったら、バックは畳で、ホイホイの集まってくる絵が、素敵なんじゃないかと。家族から、『毎晩、遅くまでなにやっているの?』と訊かれても、答えられなかったのが、ちょっと悲しかったです」
――さすがにゴキブリは、何か言われませんでした?
「自分で作っていて言うのもなんですが、個人的にはナシだろうと思っていた。でも、これが今のところ一番、受注がいいんです。ダントツで。次いで『ハエ』と『アリ』。ミミズを使った『ムシモジ』は、お洒落な感じになったせいか、ちょっと落ちる。やっぱり、変にファンシーを意識しないで、振り切らないとダメなんですね。
――でもミミズでLOVEなんて書かれたら嬉しいじゃないですか。
「そうですよね、どういう意味があるだろうと思っちゃう」
――ちなみにこれって、誰が買ってるんですか、小学生?
「いえ、30代男性、大人の方が多いです。みなさん、会社で遊んでたり、飲み屋さんとかで女の子に自慢したりしているみたいで。第一弾は、『ハエ』と『アリ』がよく売れたんです。『アリ』は、一瞬ビクッとしますけど、並べて貼ったりすると、意外とカワイイ。なので第二弾でも『ハエ』と『アリ』を入れています」
――原宿の少女たちの間で流行ったりするといいですね。
「はい。年賀状なんかにも付けていただきたたいです。アリ10匹でありがとうを作ったり」
――ビューティ&オヤジギャグもいける方なんですね。では最後に一言。
「私、ホントは、虫が嫌いなんです」
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信じてもらえないかもしれないが、この方が「うじゃうじゃシール」の生みの親 |
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めちゃもりシールでリアル度をアップさせたご自慢の『ゴキブリ』を誇らしげに |
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第二弾は『アリ』『ハエ』『オタマジャクシ』『ゴキブリ』『ムシモジ1』『ムシモジ2』本体価格280円 |
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